写真を飾って自己肯定感アップと脳の活性化

子どもの自己肯定感の大切さ

自己肯定感とは

自己肯定感は、「短所も含め、ありのままの自分を受け止めることができる感覚」「自分は大切な存在だと思える感覚」で、自信のもととなる感情です。

この自己肯定感が高まれば、コミュニケーション能力も高まる傾向があると言われています。
学校でも社会でもコミュニケーションは大切な能力で、社会を生き抜くために必要な力であり、さらに、コミュニケーション力は向上心を育て、向上心は困難な状況に立ち向かう力を培います。
子どもが他者と協調し、自分で考え、意欲的に行動する力を育むためにも、この自己肯定感は必要です。

可愛いお子様の自己肯定感を育むことの大切さが広まることを願い、自己肯定感を育める方法を書いていきます。

自己肯定感が高い子どもと低い子どもの違い

「自己肯定感」が高い子どもには、以下の特徴があります。

*他人を尊重でき、コミュニケーション能力が高い
*思考方法が肯定的、楽観的で、比較的良い方、プラスに考える
*物事に意欲的、なおかつ積極的に集中して取り組むことができる
*自分の感情や衝動をコントロールできる
*失敗を怖れず、いろいろなことにチャレンジする
*他人と自分を比較することが少なく、自分を幸福だと感じることが多い

このように、自分が好きで、自分のことを大切に思い、親からも大切にされていると感じている子どもは、マイナスよりも成功を意識して前向きに挑戦し、困難に直面しても立ち向かっていくことができます。
さらに、他人と関わることを積極的に行い、良好な人間関係を築いていける比率が高いのです。

一方、自己肯定感が低い子どもは、それまでの失敗した体験を強く意識する傾向が強く、自分のことを否定的に考える傾向にあります。
感情がコントロールできずに不安定で、自分はもとより他人も信頼することができないので、協調性がなく、諦めやすいと言われています。

自己肯定感の認知度

  
しかし、この自己肯定感という言葉は、以下の通り、あまり認知されていないようです。
子どもに与える影響を知っている…29.9%
言葉の意味は知っている…22.5%
言葉だけは知っている…19.8%
言葉を知らない…27.8%

自己肯定感を育むことの大切さが、このサイトを通じて広まることを願っています。

子どもの「自己肯定感」が低い日本

保護者の方は、「いろいろなことに前向きに取り組んでほしい」「困難を乗り越えられる強さを持つ子どもに育ってほしい」「他人と比較しないで、自分に自信を持ってほしい」などの願いを抱かれているはずです。

しかし、日本の子どもは他の先進国の子どもに比べて自己肯定感が低いという調査結果が発表され、日本の国としても自己肯定感を育てる策を講じることが必要とされています。

同じ調査では、小学生の親の約6割が「我が子が自信をもっていない」ことに悩んでいると答えています。

自己肯定感は小学校入学時に下がりやすい

自己肯定感の大切さを認識した「ほめ写プロジェクト」の調査によると、子どもの自己肯定感は小学校低学年で大きく低下することがわかったようです。
原因は、小学校入学後、周りの環境が変わり、子ども自身が他人と比較し始めることだと考えられます。

小学校生活で「計算が遅い」「運動が苦手」「ひらがなが上手に書けない」など、友だちと比較した子ども自身が、自分のできないことに悩み始める時期だということです。

自己肯定感を高める方法

ほめることが大事

ほめられると、子どもはうれしくなって心を開き、素直になります。
また、「ほめられる=認められる」ことなので、ほめてくれた人を信頼するようになり、他人に対しても穏やかな気持ちで接することができます。
そうすると、いろいろなことに対して、積極的にもっと頑張りたいと思うようになるのです。
しかし、ほめることが大事とわかっていても、親は子どものできないことに目が行ってしまいがちなので、意識してほめるようにしましょう。

条件つきのほめ

子どもが何かを頑張って達成した時や良い成果を出した時に、子どもの努力と達成した結果をほめることです。
「字が上手に書けたね」「テストを頑張ったんだね」「スイミングの級が上がって良かったね」などのほめ言葉は大事なことですが、この「条件付きのほめ」だけでは自己肯定感はうまく育まれないと言われています。

無条件のほめ

「無条件のほめ」とは、『○ちゃんが大好き。○ちゃんといるとママは幸せ』と、子どもの存在自体を親が喜んでいること、無条件の愛情を示す言葉です。
この条件なしの言葉が、子どもの自己肯定感を高め、生きていく力も育むのです。

「ほめ写」

「ほめ写」プロジェクトの研究では、写真を使って子どもをほめる「ほめ写」という手法で、自己肯定感が高まることがわかってきたようです。
この研究方法は、「ほめ写」の子ども16人と「ほめ写なし」の子ども8人のグループにわけての比較調査です。

「ほめ写」の方法は、「子どもの頑張る姿や家族写真を撮る」「子どもの目線の所に飾る 」「写真をきっかけにして子どもをほめる」の3つです。

親子で写真を選び、貼ることで対話が生まれる。
写真を飾ることで、自然に子どもを褒める環境が整い、対話のきっかけにもなる。
言葉だけでは伝わりにくい映像的イメージを子どもが認識できる。
ほめられていない時も、親が貼ってくれた写真を見ることで、ほめられたり楽しかったことを思い出す。
子どもは親が自分を気に留めていることに気付き、愛情が伝わる。

この「ほめ写」の結果、子ども自身も以下の感情が「ほめ写なし」の子どもより高くなると言われています。

「親から愛されていると思う」
「毎日を楽しいと感じる」
「自分は頑張ることができる」
「今の自分が好きだ」
「自分自身に満足している」
「困ったときでも前向きに取り組む」

これらの感情は自己肯定感なので、「ほめ写」がこの自己肯定感を育むようです。

ほめ写に選ぶ写真は

子どもが頑張っている姿(宿題をしている姿、お稽古事をしている姿、遊びを楽しんでいる姿など)
日常の家族写真(好きなおもちゃで楽しく遊んでいる姿、旅行で楽しんでいる姿など)
頑張っていた自分の写真や仲のいい家族の写真を見ていると、「家族に大事にされている、愛されている」という感情を持つようです。

「ほめ写」の子どもは脳も活性化する

「ほめ写」で脳を活性化

さらに、「ほめ写」の子どもは、脳も活性化すると言われています。
心地良さなどの感情処理に関わる「腹内側前頭前野」と呼ばれる箇所が活性化していて、「写なし」の子どもの脳は沈静化しているそうです。
また、脳内に入ってきた情報を記憶と統合したり、整理したりする前頭葉の右側付近も、「ほめ写」の方がより活性化しているそうです。

自己肯定感を育むためには学力も大事

写真を飾って、お子様の自己肯定感を育み、脳も活性化してあげてください。
加えて、小学校入学後に自己肯定感が低下しないように、幼児期から算数と国語の力を付けてあげてください。

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